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Topics WR結成35周年、解散から20年!
その節目にリリースされた2つの出版物。

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Forecast: Tomorrow

Forecast: Tomorrow

IMPORT(2006/9/19発売)
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国内盤(2006/10/18発売)
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未発表ライブ音源一曲《Nubian Sundance》と、NYクラブミュージックシーンで活躍中のDJロジックによるリミックス版《125th Street Progress》を追加。DVDはブートレグ品質でリリースされた『Young And Fine Live! 』(1978年9月28日ドイツでのライヴ)と同じ内容。このDVDはメニューの表示に不具合があります。このボックスセットには100ページを超える特製ブックレットが付いています。

2006年秋、ウェザー・リポート(以下WR)のボックスセット(3CD+1DVD)『Forecast: Tomorrow』と、WRにおけるジョーザヴィヌルの活動をインタビューなども交え、主に音楽的な側面から綴った『ウェザー・リポートの真実』が相次いでリリースされます。

WRは1971年、ジョー・ザヴィヌル(key)、ウェイン・ショーター(ts)をコアメンバーとして「未来のジャズシーンを予測する」というコンセプトの元に結成されました。

以後15年の間にジャズシーンは、ジャズロック~クロスオーヴァー~メインストリームジャズ回帰~ワールド・ミュージックの台頭などがありましたが、WRは常に時代の先端で全力疾走を続けていたのです。

その間には度重なるメンバーチェンジが行われ、それがもたらす化学反応と、テクノロジーの進化によるサウンドの変化は、歴代のアルバムを順を追って聴くことで、より明確に感じ取ることができるはずです。

ウェザー・リポートの真実
山下邦彦(著)
リットー・ミュージック
ウェザー・リポートの真実
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もともと音楽評論家・山下邦彦が「キーボード・マガジン」に連載していた記事を加筆・修正し、まとめられた書籍。とだけ書いて片付けられるような代物ではありません。度重なるジョー・ザヴィヌルへのインタビューと、実際のレコーディングで使用された楽譜(手書きのメモなどが書き込まれたもの)、自筆スコアなど250枚をも収録。
全てがザヴィヌルの支配下に置かれていたウェザー・リポートサウンドがどのよように作り出されたのか。その問いかけを紐解く唯一の書。たくさんの写真も掲載。総ページ数400超の上製本仕様。
よくよく思い出すと、これまでリリースされたベスト盤というのは、主にアルフォンソ・ジョンソンやジャコ・パストリアスが在籍していた頃の音源が主であり、それ以前から解散までを俯瞰的に捉えたベスト盤は、一度もリリースされたことはありません。

書籍についても、WRを音楽的な面から掘り下げた書物というのは、私が知る限り国内で出版されたことはなかったような気がします。

2006年はWR結成35周年、解散から20年目にあたります。その節目の年にリリースされる二つの出版物は、ウェザー・リポート未体験の年代層や、リアルタイムで彼らと接してきた私たちにもビッグな贈り物となるでしょう。

text by じゃこのめ